己龍全国単独巡業 「彩 霞 蓋 世」~千秋楽~ 2016/4/24 @TOKYO DOME CITY HALL(日本語バージョン)
己龍「彩霞蓋世」全国ツアーは4月24日に千秋楽を迎えた。
Tokyo Dome City Hallのステージに最初に姿を現したのはドラムの遠海准司、その後にベースの一色日和、ギターの酒井参輝と九条武政、ボーカルの黒崎眞弥が続いて登場。会場にはすでにファンのメンバーを呼ぶ声が響き渡っている。位置についた5人が〈花魁譚〉の前奏を鳴らし、ステージ上のスクリーンにはPVと同じ障子が映し出されて、花魁の世界はそこにあった。ファンもすぐさまリズムに合わせて手を動かしたり左右に跳ねたりして花魁の世界を楽しむ。楽曲が終わると同時に障子が閉じ、花魁の世界が終わる。
「バン!」の音と共に〈愛怨忌焔〉が鳴り響き、客席にはヘッドバンキングの嵐。真っ赤な照明が絶望を照らし出す。眞弥のシャウトに続くのはイントロのピアノは印象的な〈十三夜〉、ファンが手拍子をしながら前後左右に動く。参輝と日和も会場のファンに語り掛けるように演奏する。新曲〈夜鷹〉では眞弥が歌いながら客席が半分に分けるように指示したり、「東京!」と叫んだ眞弥に応えるようにファンも手を伸ばすなど、観客とのやり取りを楽しんでいる。
MCで眞弥の「2年前ここで迎えた千秋楽、ただいま!」の言葉にファンが「おかえり!」と温かく返す。「2、3階の皆さん気を付けて、転落したら(演奏が)止まりますよ」と2、3階席の観客を気遣いながら扇子を取り出し、次の曲〈彩〉のイントロのリズムに合わせて客席が一面扇子の海。
〈雛奉〉と〈見世物鬼譚〉でも引き続き扇子が大活躍。とてもドラマティックな二曲に続くのが新曲〈熄〉、眞弥も客席もタオルを激しく振り回す。音楽が止まり、「恨んで、憎んで、妬んで、それでも皆さん愛せますか」と眞弥が言葉を放ち、ドラムの音と共に〈真紅〉が奏でられる。朱色の照明がステージを駆け巡り、スクリーンに血のような赤い月が映し出される。眞弥の長いシャウトの後には〈舌切雀〉の旋律が響き渡る。
楽曲が終わるや否や武政にスポットライトが当たり、寂しげなギターソロと共にスクリーンに古びた写真が次々と映し出されたのは新曲〈ユビキリ〉。イントロが始まると頭を振り出す〈九尾〉。〈拡聲ニ蝕ユ蠢〉では眞弥の指示に従い、ウォール・オブ・デスやへドバン、モッシュと楽しみ所が盛りだくさん。曲の中盤ではファンにしゃがむようにさせてウェーブで遊ぶ場面も。楽しい雰囲気が次の曲〈井底之蛙〉にも続く。こちらも眞弥に掛け声に合わせて客席が一斉に左右に飛び、腰を激しく折り曲げる。メンバーもそれに合わせてステージ上で跳ね飛びながら演奏する。最後の音が終わっても准司のドラムの音が止むことなく、〈天照〉のPVをなぞるようにスクリーンには眞弥の左目が映る。その次は己龍にとって特別な意味を持つ〈暁歌水月〉で本編を締めた。
メンバーの姿が消えてすぐ客席からアンコールの声が聞こえる。突然ステージの照明が消え、5枚目のアルバム〈百鬼夜行〉のPV撮影のメイキングが流れる。ビデオの最後に単独巡業「百鬼夜行」の情報が解禁される。このツアーには8月3日静岡で行われる政武生誕祭や己龍単独公演400回記念の日本武道館千秋楽も含まれる。
しばらくして、ツアーTシャツに着替えたメンバーがステージに戻り、まずは会場のファンと一緒に記念写真を撮る。眞弥がMCで二年前に同じ会場でライブをした経験を活かして、もっとたくさんの人に見てもらえるように、もっと楽しんでもらえるようにと色々工夫をしたと語っている。
メンバーがそれぞれ感想を伝えたあとはいよいよアンコールの時間。「皆さん、桜見ましたか?」眞弥の言葉から始まった〈別レ日和ハ仄カニ染マル〉。スクリーンに桜が舞い落ち、ファンは己龍がみんなに送る桜の花に酔いしれる。花見のあとは〈煉獄〉巡り。会場のボルテージは最高潮に、客席は我を忘れて激しく暴れ、ステージ上のメンバーも一緒に膝をつき頭を振る。
〈誰彼刻~鬼遊戲〉のスペシャルメドレーではベドバンとモッシュの連続。この日の最後の曲は〈叫声〉。「お前らの叫び、さすが!」眞弥の言葉に応えるように会場のファンが力の限り歌い、会場に歌声が大きく響く。最後に眞弥が「お前らは俺たちが自慢できるファンだった!」と会場に声を掛け、本日の公演の幕を閉じた。
(按此閱讀中文版)
SETLIST
一、花魁譚
二、愛怨忌焰
三、十三夜
四、夜鷹
五、彩
六、雛奉
七、見世物鬼譚
八、熄
九、真紅
十、舌切雀
十一、ユビキリ
十二、九尾
十三、拡聲二蝕ユ蠢
十四、井底之蛙
十五、天照
十六、暁歌水月
~再演~
十七、別レ日和ハ仄カニ染マル
十八、煉獄
十九、誰彼刻~鬼遊戯
二十、叫声
VROCKHK
記事:影
翻訳:百足
写真提供:B.P.Records